幸せの先送り
2022年1月20日 15時35分1月19日(水)の夕暮れ時、中学校近くのコンビニの側で鼻血を出した女子児童がいました。側にいた母親は何とか出血を止めようと困惑されていたようです。その近くを通りかかった中学3年生男子生徒4名。その内の一人が、持っていたポケットティッシュを取り出して、「このティッシュを使ってください!」と差し出したということでした。
人の立場に立って考えることができる、そして親切な行動に移すことができる…人として本当にすばらしいですね。ポケットティシュに記名されていたことにも感心、また、このような善行をわざわざ連絡していただく方がいらっしゃることにも感動。
善い行いが、素敵な流れへと繋がっていきます。
素晴らしい3年生たち…「繋がり」に生きている。
「ペイフォワード(Pay it Forward)」
直訳すると「先に払う」という意味ですが、これは組織や社会に所属する一人ひとりの人間が互いに無償のボランティアを提供しあう優しい関係性を表現する言い回しです。
損得勘定のない無償の奉仕、ボランティアをこの4人は施してくれました。「ペイフォワード」の仕組みはこのようなものです。A(今回の3年生たち)がB(女子児童およびその母親)に与える。BはAに恩を返すのではなく(今回の3年生たちに感謝しながら)Cに与える。CはAやBに対して恩を感じながら、次の世代へより多くのことを伝えていく。やがて社会には互いを思いやり、自然に後進が育つ、ポジティブな循環が生まれる。
私には彼らの行動が、このようなきっかけの芽を与えてくれたように思えてなりません。ありがとう3年生の4名の男子たち。私たち宇和中学校の誇りです。
親切の先送り…この流れが、少しずつ、少しずつ広がっていく世の中になればなぁ…と思います。心温まる、素敵な話でした。